ROEとは?
- ROE
- 株価が割安か割高かを会社の経営効率から判断するための指標
ROEとは「Return On Equity」の頭文字を取ったもので、どのくらい効率よく経営しているかを表したものです。自己資本利益率と呼ばれたりもします。
私たちが投資した株が、どれだけ効率よく利益を出すかの目安となる指標です。
ROEは、当期純利益÷自己資本 あるいは、1株あたりの純利益(EPS)÷1株あたりの純資産(BPS)で算出します。
例えば、自己資本が1,000万円で当期純利益が200万円だったとすると、200万円÷1,000万円=0.2となり、ROEは20%です。 自己資本1,000万円で当期純利益が500万円なら500万円÷1,000万円=0.5となり、REOは50%です。
この計算式をわざわざ覚えなくても、ROEは証券会社が運営しているサイト上で簡単に確認できます。
自己資本が同じならば、純利益が高いほどROEは高くなります。つまり、ROEは高ければ高いほど効率よく利益を出しているといえます。
効率よく利益を出している会社は、黒字で景気の良い会社ですので、株価も上がりやすくなります。今後、上昇する株を予想するうえでも、ROEは大切な指標です。
純利益 | 自己資本 | ROE |
---|---|---|
200万円 | 1,000万円 | 20% |
500万円 | 1,000万円 | 50% |
同じように株価が割安か割高かを見極める指標にPERとPBRがあります。ROEと組み合わせて多角的に判断して銘柄を選びましょう。
ROEの活用方法
ROEの平均は業種によって異なるので、同業種の株と比較したうえで高いのか安いのか判断しましょう。
全業種を対象にした場合の日本企業のROEの平均は、2017年に10%を超えたものの、2018年には9.8%となっています。 ですから、ROEがおおよそ9%以上であれば、ROEが高い株として選ぶ際の目安になりそうです。
ROEの他にもPER、PBRの3つの数値を用いることで、より総合的に判断できます。一般的に、高ROEであればPERも高くなります。高ROEかつ低PERであれば割安な株といえ、株価の上昇が期待できます。
PER | PBR | ROE | |
---|---|---|---|
A社 | 15倍 | 0.9倍 | 15% |
B社 | 30倍 | 2倍 | 20% |
C社 | 25倍 | 4倍 | 5% |
例えばA社の場合、経営効率はよく株価は割安です。一方B社は、経営効率はよいが株価は割高です。C社は、経営効率が悪く株価は割高と判断できます。この中で上昇が期待できそうなのは、A社です。
ROEの高い銘柄を探す方法
では、ROEの数値を決めて、株を効率よく探すにはどうすればよいのでしょうか。証券会社のマイページにログインすると、スクリーニング機能が使えるようになります。
楽天証券のスクリーニング機能「スーパースクリーナー」を使ってROE7%以上の株を探してみました。
楽天証券の画面では、株価検索画面にスーパースクリーナーがあります。スーパースクリーナーを開くと、東証1部、2部などの市場や業種などを選択する項目が並んでいます。
さらに、検索条件追加のマークをクリックすると、ROE、PER、PBRを条件に追加できます。ROE、PER、PBR、の条件を追加すると範囲が入力できるようになります。
PERの最大値を16、PBRの最大値を2、ROEの最小値を7に設定し検索してみました。
引用元:楽天証券
2019年5月16日時点において、条件に合う東証一部上場の株は、642件でした。
さらに、ROEの最小値を20に設定すると、結果は27件になりました。
引用元:楽天証券
スクリーニング機能を利用すると、一覧表示からすばやく探せて便利です。もちろん、アプリでも同じように「スーパースクリーナー」が使えます。