ROE(アール・オー・イー)とは?株の重要指標をわかりやすく解説

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「ROEって何?」

「PERやPBRなど、他の指標と何が違うの?」

有望株を見つけるための指標として注目されているのが、ROEです。ROEは、今後上昇が期待できる株を知るうえで大切な指標です。この記事ではROEの活用方法やROEを使って実際に株を探す方法について紹介します。

  • ROEとは株価が割安か割高かどうかを会社の経営効率から判断するための指標
  • 日本企業全体のROEは9.8%(2018年)
  • ROEの平均は業種によって異なるため同業種内で比較するのが重要
  • PBR、PERとあわせて総合的に判断することが重要

ROEとは?

ROE
株価が割安か割高かを会社の経営効率から判断するための指標

ROEとは「Return On Equity」の頭文字を取ったもので、どのくらい効率よく経営しているかを表したものです。自己資本利益率と呼ばれたりもします。

私たちが投資した株が、どれだけ効率よく利益を出すかの目安となる指標です。

ROEは、当期純利益÷自己資本 あるいは、1株あたりの純利益(EPS)÷1株あたりの純資産(BPS)で算出します。

例えば、自己資本が1,000万円で当期純利益が200万円だったとすると、200万円÷1,000万円=0.2となり、ROEは20%です。
自己資本1,000万円で当期純利益が500万円なら500万円÷1,000万円=0.5となり、REOは50%です。

この計算式をわざわざ覚えなくても、ROEは証券会社が運営しているサイト上で簡単に確認できます。

自己資本が同じならば、純利益が高いほどROEは高くなります。
つまり、ROEは高ければ高いほど効率よく利益を出しているといえます。

効率よく利益を出している会社は、黒字で景気の良い会社ですので、株価も上がりやすくなります。今後、上昇する株を予想するうえでも、ROEは大切な指標です。

純利益 自己資本 ROE
200万円 1,000万円 20%
500万円 1,000万円 50%

同じように株価が割安か割高かを見極める指標にPERPBRがあります。ROEと組み合わせて多角的に判断して銘柄を選びましょう。

ROEの活用方法

ROEの平均は業種によって異なるので、同業種の株と比較したうえで高いのか安いのか判断しましょう。

全業種を対象にした場合の日本企業のROEの平均は、2017年に10%を超えたものの、2018年には9.8%となっています。
ですから、ROEがおおよそ9%以上であれば、ROEが高い株として選ぶ際の目安になりそうです。

ROEの他にもPERPBRの3つの数値を用いることで、より総合的に判断できます。
一般的に、高ROEであればPERも高くなります。高ROEかつ低PERであれば割安な株といえ、株価の上昇が期待できます。

PER PBR ROE
A社 15倍 0.9倍 15%
B社 30倍 2倍 20%
C社 25倍 4倍 5%

例えばA社の場合、経営効率はよく株価は割安です。
一方B社は、経営効率はよいが株価は割高です。
C社は、経営効率が悪く株価は割高と判断できます。この中で上昇が期待できそうなのは、A社です。

ROEの高い銘柄を探す方法

では、ROEの数値を決めて、株を効率よく探すにはどうすればよいのでしょうか。
証券会社のマイページにログインすると、スクリーニング機能が使えるようになります。

楽天証券のスクリーニング機能「スーパースクリーナー」を使ってROE7%以上の株を探してみました。

楽天証券の画面では、株価検索画面にスーパースクリーナーがあります。スーパースクリーナーを開くと、東証1部、2部などの市場や業種などを選択する項目が並んでいます。

さらに、検索条件追加のマークをクリックすると、ROE、PER、PBRを条件に追加できます。
ROE、PER、PBR、の条件を追加すると範囲が入力できるようになります。

PERの最大値を16、PBRの最大値を2、ROEの最小値を7に設定し検索してみました。

引用元:楽天証券

2019年5月16日時点において、条件に合う東証一部上場の株は、642件でした。

さらに、ROEの最小値を20に設定すると、結果は27件になりました。

引用元:楽天証券

スクリーニング機能を利用すると、一覧表示からすばやく探せて便利です。
もちろん、アプリでも同じように「スーパースクリーナー」が使えます。

この記事のまとめ

会社の経営効率から株価の割安度を判断するROE。日本企業全体の平均は9.8%(2018年)ですが、購入したい銘柄がある程度決まったら同業種でROEを比較して判断しましょう。また、PBR、PERも同時に確認することも重要です。

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