目次
株の取り引きでおさえておくべきコツ
株の取り引きですることは、ざっくり「買う」と「売る」のどちらかです。
それぞれのタイミングで、知っておくと役に立つコツを紹介します。
株の買い方のコツ
株の売買で利益を得るには、「安い時に買って、高い時に売る」のが基本です。
当たり前のことですが「今が本当に『その時』なのか」を見極めるのは難しいものです。
しかし、実は年に1〜2回、初心者でも安く株を買えるタイミングがあります。 それは政治不安や災害といったなんらかのニュースによって株式全体が下がっている時です。
ふだんから経済ニュースをチェックし、株式に影響がありそうな大きなニュースを見逃さないことが大切です。
買い時を見極めるコツ1
ふだんから経済ニュースをチェックし、どういう時に市場が変化するのかを学んでおく。
投資家によってはこの時を待ち構え、このタイミングでしか株式を買わないという人もいるほどです。
また、株式全体が下がるほどのニュースなので、このタイミングを察知することは、初心者でも決して難しいことではありません。
また、もう1つ絶好のタイミングとしては、アメリカ市場の動向が変化した時です。
日本市場はアメリカ市場が閉まって最初に開く市場なのでアメリカ株が下がると日本株も下がるといった風に大きく影響を受けます。 アメリカ市場の動きは常に気にしておきましょう。
買い時を見極めるコツ2
アメリカの社会情勢に注目する習慣をつけ、日本市場にどんな影響があるのかを学んでおく。
例えば、2019年にアメリカと中国の貿易戦争が起こった際、大きくアメリカの株が下がり、つられて日本株も全体的に大きく値下がりするシーンがありました。
いずれのタイミングでも気をつけたいのは、市場が動いた理由に関係がある株なのか関係がない株なのかをきちんと見極める必要があることです。
「ツレ安」と呼ばれる、市場が変化した理由とは関係がないのにつられて下がっている株は、騒動が治まると戻ってくることが多いのです。
情報の分析についてもっと詳しくわかる記事
初心者向け|株の分析の基本知識
株の売り方のコツ
株の売り方でも、一番多い悩みは「どのタイミングで売ればいいかわからない」ということでしょう。 特に株価が上昇傾向にある時はいつまででも利益が増えていきそうな気すらします。
しかしそううまくはいかず、どんな株でも上がり続けることはありません。 「あの時売っておけばよかった」と後悔しないために、配当や株主優待目的で保有している株式以外は、あらかじめどれぐらいの利益を得たら売るかを決めておくといいでしょう。
売り時を見極めるコツ1
保有している銘柄で、どのくらい利益が出たら売るかをあらかじめ決めておく。
一般的には10〜20%利益が出たら売ると設定している人が多いようです。
例えば10万円で買った株であれば、1万円程度上がった時点でいったん手放すといいでしょう。
気をつけておいた方がいいのは、例えば有名投資家がSNSなどであなたが保有している銘柄を紹介したときです。
その時は目標の利益に達しなくてもいったん売る方が無難です。
紹介された株はその瞬間は値上がりする場合もありますが、その後下がるのがほとんどだからです。
売り時を見極めるコツ2
シナリオがあっても、意図せず有名になってしまうなどの出来事があった時は売る判断を。
自分なりのシナリオがあったとしても、本来の上がり方とは違う値上がりをした、つまり予定外の出来事が起こったときはいったん手を引くタイミングなのです。
株の売り方についてもっと詳しく学べる記事
初心者でも使える株の売り方を解説
株の銘柄を選ぶときのコツ
良いタイミングで株を買うためには、事前にどんな銘柄を買うかをあらかじめ考えておく必要があります。 各会社が提供するスクリーニング機能などを使い、効率よく買うべき銘柄に当たりをつけましょう。
株を選ぶテクニックを知る
あなたが買うべき株は「成長株」と「資産株」のいずれかしかありません。 「なんとなくよさそうだから」で買ってはいけません。
成長株とはこの先値上がりが見込める将来に期待ができる株です。 その中でも現在の株価があまり高くない、多くの人に知られていない割安株を狙うと大きな利益が狙えます。
資産株は、大きな値上がりは期待できないものの毎年少しずつ利益を伸ばしていて、株価の乱高下がない安定した株のことをさします。
資産株は株主優待が充実しており、なかなか値段が下がらないことも特徴です。このような株は貯金の代わりに所有しておくといいでしょう。
株式市場全体が下がるタイミングで買うメリットも大きい株です。
株を選びやすい証券会社を見つける
成長株、資産株を見つける時はいずれも証券会社が提供しているスクリーニング機能を使うと簡単です。
いずれの株を探す場合もまずは1つの株式に対し投資できる予算内でスクリーニングします。
成長株を見つける場合は、PER(株価収益率)という指標でふるいにかけます。
PER=時価総額÷純利益
現在日本株のPERの平均は15倍といわれていますので、PER15以下で今後話題になりそうな出来事に関連がある銘柄なら購入を考えてみていいでしょう。
スクリーニング機能は証券会社によって少しずつ異なりますが、楽天証券の株アプリ「iSPEED」は、銘柄検索がしやすい直感的なつくりになっています。
楽天証券アプリ「iSPEED」 | ||
---|---|---|
一方、資産株を見つける際は、連続で増収している会社など企業の業績でスクリーニングします。
次に、配当利回りが高いかどうかを調べます。
配当利回りは高ければよいというものでもなく、おおむね3~5%前後で安定している企業がよいでしょう。
配当利回り=1株あたりの配当÷株価✕100
もしくは、業種でスクリーニングしてみて、自分がよく利用している企業で割引券がもらえるなどの優待を提供している会社を選んでもよいでしょう。
優待で検索する際にもアプリで簡単にできます。
楽天証券アプリ「iSPEED」 | |
---|---|
投資期間で違う株投資のコツ
最後に、投資スタイルによって異なる株の買い方について簡単にふれておきましょう。
ここでいう投資スタイルとは、おもに「投資期間」のことで、短期的に売買する投資なのか長期的に保有する投資なのかということです。
短期投資のコツ
1日のうちに何度も売買を繰り返す、デイトレーダーと呼ばれる短期投資を行う人たちがいます。
短期投資はおもに1分や5分といった分足のチャートをみて売買します。
しかし短期投資では、チャートのセオリー通りに株価が動かないことも多く、突然急落したり急騰したりするため、難易度が高いことが特徴です。
▲トヨタ自動車の5分足チャート(出典:Yahoo!ファイナンス)
有名投資家のSNSなどでの発言の影響をもっとも受けやすいのもこの短期投資のため、彼らの一声で株価が急騰したり急落したりすることもしばしばです。
もし短期投資を行うのであれば、彼らの発言に注意をしましょう。
もし取り上げている銘柄を購入するなら、取り上げ始めた当初で購入するか、少しでも利益を得た時点で深追いせずに売るというのがリスクを抑えながら利益を狙うコツです。
短期投資のコツ
- 値動きが不安定な銘柄やSNSなどで話題の銘柄には手を出さない
- どうしても購入する場合は少しでも利益が出た時点で売る
長期投資のコツ
短期投資は常にチャートに張り付いている必要があります。
本業があり日中頻繁に株価をチェックできない方や初心者の方は、まずは長期投資から始めてみましょう。
利益を得るコツは、有名投資家が取り上げるようなリスクが高い銘柄は避けるのがまず一つです。
次に、毎日株価を確認しなくても安心して保有していられるように、損切りラインを事前に決めておき、そのラインに逆指値を常に入れておくことです。
長期投資のコツ
- 有名投資家がSNSなどで取り上げる銘柄は避ける
- 損切りラインをきめておく
逆指値を入れておけば、もしもの急落にも自動的に対応することができます。
損切りラインはパーセンテージで決めている人が多く、だいたい10%前後でセットしてる人が多いようです。