初心者のためのNISAの始め方・商品の選び方

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「NISAの始め方や運用のイメージができていないので不安…」

「節税効果のあるNISAに興味はあるけれど、そもそも本当にメリットはあるの?」

この記事では、主婦や会社員、自営業者、学生など、それぞれNISAを始めることでどんなメリットを受けられるのかを説明します。また、NISAを始めるにあたり、NISAの口座開設に関してつまずきやすいポイントについても解説していきます。

NISAの節税効果は、口座を開設した後、商品を購入し運用することで得られます。NISA口座での商品の買い方も紹介しているので、理解を深めて節税効果を高めましょう。

  • NISAの最大のメリットは運用利益に税金がかからないこと
  • iDeCoと比較したメリットは、いつでも換金可能かつだれでも節税効果を得られること
  • 投資は早く始めた方がより大きな複利効果を得ることができる
  • NISA口座では少額分散投資がおすすめ

NISAを始めることのメリット

NISAは貯金とは違い、株式などの投資によって今ある資産を運用する制度です。銀行で貯金をしても、利子はほとんどつきませんが、今ある貯金、あるいはこれから積み立てるお金を活用して資産を増やす手段の1つとしてNISAは選ばれています。

NISAの最大のメリットは、投資によって得られた利益に対して税金が発生しないことです。NISA口座には、一般NISAとつみたてNISA、ジュニアNISAの3種類ありますが、これらすべての口座で同じように節税効果があります。

さらに、NISAはiDeCoとは違い、いつでも換金できるため、ライフステージに合わせて、結婚の資金にしたり、海外旅行に使ったりできる点もNISAのメリットです。

具体的には、どのような目的でNISAによる資産運用を始める人が多いのでしょうか。

  • 社会人として新しい生活を始めるための資金
  • 新婚家庭のマイホームの購入資金
  • 子育て世代の将来の子どもの進学費用
  • リタイア後の生活費

など、ライフステージごとに必要になる資金の準備を目的に利用することが多いようです。また、NISAは少額投資に向いている制度ですので、大きな金額の貯金はしていないという比較的若い世代にもおすすめです。

これからの5年後、10年後、20年後を見据えて、使う目的に応じて目標となる期間や金額を決めてNISAを活用しましょう。

それでは、NISAの魅力を深く理解するために、投資で得た利益が非課税になるとはどういうことなのか、iDeCoと比べてどのようなメリットがあるのか、さらに詳しく見てみましょう。

NISAの節税効果とは

NISAの節税効果

例えば、10万円で購入した株が15万円に値上がりし、売却したとします。課税口座であれば、利益の5万円に約20%の税金がかかるため、1万円ほどを税金として納めなくてはならず、手元に残る利益は約4万円となります。加えて、売買する際、証券会社に支払う手数料がかかる場合もあるため、投資を始めたけれど思うように増えないと感じるケースもあります。

しかし、NISAの場合は、1年間で運用できる枠(投資金額)は決まっているものの、5万円がそのまま利益となるのが特徴です。しかも、NISAの手数料は無料の場合が多いです。

NISAの手数料が無料の証券会社を選び、投資する商品を吟味すれば、一般NISAであれば5年、積み立てNISAであれば10年の投資で、課税口座と比べて、効率よく資産を増やせます。

iDeCoと比較した場合のメリット

NISAとよく比較検討されるiDeCoの場合、毎月の掛金全額が所得控除となるメリットがあります。しかし、そもそも住民税や所得税を払っていない専業主婦や配偶者の扶養控除内で働くパート主婦、学生などは所得控除のメリットを受けることができません。

また、所得税や住民税を納めている会社員は、iDeCoのメリットを受けられますが、勤め先が企業型確定拠出年金を採用している場合、iDeCoに加入できない場合があります。

しかし、日本に住む20歳以上であれば、NISAであれば主婦や学生なども関係なく節税効果を得られます。子どもがいる世帯であれば、子ども向けのジュニアNISAを活用することで節税効果を得ながら子供の将来に向けた資金準備もできます。

また、iDeCoは原則60歳まで現金の引き出しができないのに対し、NISAはいつでも換金可能な点も、「60歳になるまでに使う予定がある」「いつお金が必要になるか分からない」というような人にとってはメリットとなります。

NISAのメリットを活用するために

運用収益

NISA口座開設は早ければ早いほど、より多くのリターンを得られる可能性が高いです。というのもNISA制度は、一般NISA、ジュニアNISAは、2023年、つみたてNISAは2037年までと投資に期間が定められているからです。

さらに、元本に加えて配当金を投資に回すという複利で運用する場合、早く運用を開始し、運用期間が長期になればなるほど、複利運用の効果が上がり、運用収益が増えていきます

NISAを始める手順と申込時の注意点

NISAの始め方として、NISAの口座開設から完了までの手順と、申込時に注意すべき点を説明します。

NISA口座開設までの流れ

NISA口座開設の流れ

引用元:SBI証券

まず申込者は、金融機関のインターネットまたは書面にて開設の申し込みを行います。すると、金融機関は、口座開設について内容を確認し、税務署へ審査の申請をします。

NISAは1人1口座と決まっているため、税務署で、主に口座が重複していないか確認をします。すでに他の金融機関でNISA口座を開設していた場合は、開設できません。

税務署の審査に通過すると、金融機関に確認書が交付されます。その後NISA口座が開設され、申込者のもとに通知されます。

NISA口座申し込みの操作方法とつまずきやすいポイント

今回は、インターネットでの申し込みの操作方法を説明します。

まず、NISA口座開設にあたり、一般口座の開設を行います。一般口座は、NISA口座の期間終了後に資産を移す口座です。NISA口座の重複などで、NISA口座が開設できなかった場合、一般口座のみが開設されます。

今回は楽天証券の申し込みの流れを説明します。

納税方法の選択

引用元:楽天証券

申し込みフォームに従い、名前、住所、生年月日などの個人情報を入力した後、一般口座の納税方法を選択するフォームがあります。初めて口座開設をする方は、どれを選択したらいいか分からないかと思います。

どれを選んだらいいのかよく分からない、という方は、確定申告は原則不要の、源泉徴収ありの特定口座を選びましょう。NISA口座は非課税なので納税の必要はありませんが、一般口座で運用した場合に納税の手続きを証券会社が代わりに行ってくれるようになります。ここでの設定はあとで変更することも可能です。

NISA口座の選択

引用元:楽天証券

続いて、「NISA口座を開設」、「つみたてNISA口座を開設」、「開設を希望しない、後から開設する」の3つの選択肢があります。ここでは、NISA口座かつみたてNISA口座か、希望に合わせて選びます。

NISAは1人1口座で、NISA口座とつみたてNISA口座は併用できません。この段階で良く考えずに選択してしまい、後から変えたいと思っても、手続きに時間がかかります。特に、取引を開始してしまった場合には1年間変更できなくなるので、あらかじめ、どちらにするのかよく考えた上で選択しましょう。

どっちを選ぶ?一般NISAとつみたてNISAの違いと共通点

本人確認書類のアップロード

引用元:楽天証券

申し込みフォームの記入に加えて、本人確認書類の提出が必要です。本人確認書として使えるのは以下の通りです。

  • 運転免許証
  • 住民票の写し
  • 各種健康保険証
  • パスポート
  • 在留カード特別永住者証明書
  • 住民基本台帳カード
  • マイナンバー

これらをスマホなどで撮影し、アップロードします。

NISAの運用イメージ

NISA口座を開設したら、金融商品を購入して運用を開始します。NISAで購入できる商品と購入方法を説明していきます。

NISAの取扱商品と購入の流れ

NISAとつみたてNISAでは、以下のように購入できる商品が異なります。つみたてNISAは、国が厳選した投資信託やETFのみを取り扱っているのが特徴です。

NISAとつみたてNISAの取扱商品

NISAとつみたてNISAでは購入や運用方法は一部異なりますが、まずはNISAの場合の購入の流れを説明します。

※ここでは楽天証券の管理画面を用いて説明しますが、証券会社によって手順は異なります。

  1. 取引資金を口座に入れる。
  2. 取引画面で、数量(口数や株数)を入力し、指値または成行きを選択する。
  3. NISAを選択し、注文する。

つみたてNISAの場合、購入方法の流れは次の通りです。

  1. 取引資金を口座に入れる。
  2. ホーム画面でつみたてNISAを選択し、投資信託を選ぶ
  3. 積み立てのタイミングとつみたての金額を設定する。
  4. 投資信託の目論見書等を確認する。
  5. つみたて内容を確認し、注文する。

つみたてNISAの場合特徴的なのは、投資信託の中から商品を選ぶということ、積み立てるのは毎月〇日か毎日か、などのタイミングを選択する画面があるということです。個別銘柄とは違い、毎回値動きを見て自分で購入するわけではないため、よりリスクを分散したければ毎日購入するという方法などがあります。

NISAの運用イメージ

NISAの運用イメージ

引用元:楽天証券

NISAの運用イメージは、つみたて金額、つみたて期間を入力してシミュレーションできます。例えば、図のように、NISAを30年運用して2,000万円にすることを目標とした場合、毎月約3万円積み立てればよいということがわかります。

※ここでは年利3.5%で運用した場合を想定しています。

NISA売却のタイミングと非課税期間終了時の対応

一般NISAの場合は、株などを個別に売買して利益を上げる必要があります。購入した値段より上がったら売却して利益を出し、その利益をまた投資に回して資産を増やします。

つみたてNISAの場合も、買った投資信託の状況を時々チェックし運用実績のあるものに変更する、あるいは、金額の配分を調節するなどの対応は必要です。

非課税期間が終了した時の選択肢には、NISAの場合、売却する・翌年の非課税枠へ移す(ロールオーバー)・課税口座へ移すという3つの方法があります。

投資が初めての人におすすめの商品の選び方

一般NISAとつみたてNISAは、買うことのできる商品に違いがあります。一般NISAの場合は、課税口座で取り扱っている商品とほぼ同じ商品を購入可能です。つみたてNISAは、国指定の要件を満たした、長期運用に適している投資信託のみです。いずれにしても、1つの商品に絞って購入するのではなく、色々な商品に少しずつ投資する、少額、分散投資がおすすめです。

投資は元本を保証するものではなく、損失が出ることもあります。少額であれば、損失も少なくて済みますし、分散投資することで、ある商品で利益がでなくても、別の商品でそれをカバーできるほどの利益が出れば、結果的には資産が増えます。

特に、少額分散投資に向いている商品は投資信託です。投資信託は、株式よりも少額から投資ができるだけでなく、投資のプロが運用している商品です。そのため、リスク管理の観点からも安心して運用することができます。少額投資ができるので非課税枠も最大限活用でき、NISAに向いています。

参考までにつみたてNISAのなかでも、人気の高い投資信託をランキング形式で紹介します。つみたてNISAの枠は、1年間で40万円です。投資信託を1つ選択し、40万円投資するのではなく、いくつか組み合わせて設定しましょう。

※SBI証券の発表する2019/7/1 ~ 2019/7/31の月間積立設定金額ランキングに基づきます。

順位 ファンド名 基準価額(円) 純資産(百万円)
1位 ニッセイ-<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド 15,426 127,235
2位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 10,528 27,293
3位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 先進国株式インデックス 11,658 53,660
4位 楽天-楽天・全米株式インデックス・ファンド 11,100 52,653
5位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim バランス(8資産均等型) 10,796 30,862
6位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) 10,219 6,018
7位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本) 10,204 7,558
8位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 新興国株式インデックス 9,215 18,301
9位 SBI-SBI・新興国株式インデックス・ファンド 9,095 2,016
10位 三菱UFJ国際-eMAXIS Slim 国内株式(TOPIX) 10,178 9,626

NISAを始めるのにおすすめの証券会社

NISA口座を開設すると、1年間は金融機関の変更ができません。

NISAにおすすめの金融機関を選ぶポイントは、取扱商品と手数料です。
また、つみたてNISAの場合は、積立金額が最低何円からできるのか、なども考えて選ぶとよいでしょう。

以下の5つの証券会社は、NISAの取引手数料が無料、また、アプリの使いやすさや取扱商品の充実度から見ても初心者におすすめできる証券会社です。

これら5つの証券会社であればどれを選んでも問題ありませんが、NISA口座で購入できる商品は証券会社によって少しずつ異なるため、購入したい商品が決まっている人はそれぞれ比較して選んでみてください。

証券会社名 一般NISAの取扱商品 つみたてNISAの取扱商品 詳細

国内株式、投資信託、外国株式・海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託(151本) 公式HP

国内株式、国内ETF、REIT、ETN、単元未満株、IPO、PO、立会外分売、投資信託、外国株式、海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託・ETF(約120本) 公式HP

国内株式、投資信託、ETF、ETN、REIT 国が定めた基準を満たした投資信託(130本以上) 公式HP

国内株式、国内ETF、投資信託、プチ株 国が定めた基準を満たした投資信託(150本) 公式HP

国内株式、ETF、ETN、REIT、IPO、PO、単元未満株、ベンチャーファンド、投資信託、外国株式、海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託(130本以上) 公式HP

この記事のまとめ

自分なりにNISAを始める目的や目標金額などを設定し、実際に運用するイメージが持てたでしょうか?NISAは少額投資をしたい投資の初心者にはおすすめの制度です。投資を検討している人はまずはNISAから始めてみましょう。

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