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ネット証券or大手店舗型証券どちらを選ぶ?|大手証券会社を比較
株を始めるための証券口座を開設するとき、ネット証券と大手の店舗型証券会社のどちらを選ぶかは迷うところです。
ネット証券と大手店舗型証券会社を比較して、それぞれのメリットやデメリットを解説していきます。
どちらを選ぶ?大手店舗型証券会社とネット証券比較
まずは手数料や運用スタイルをどうしたいかによって、ネット証券と大手店舗型証券会社のどちらにするかを決めてみましょう。
大手店舗型証券会社 | ネット証券会社 | |
---|---|---|
手数料 | 多少高くても問題ない | 手数料にはお金をかけたくない |
運用スタイル | 平日の日中でも運用可能 | 24時間好きな時間に運用したい |
情報・サポート | 担当者から直接アドバイスが欲しい | HPの情報やオンラインセミナーなどを活用して、ある程度は自分で情報収集できる |
営業 | 積極的にいろいろな商品の紹介をしてほしい | 商品の営業電話などが苦手 |
ネット証券と大手店舗型証券会社を手数料で比較
大手店舗型証券の店頭窓口とネット証券の手数料をまとめた結果、取引ごとにかかる手数料は、ネット証券のほうが安いことが分かります。
約定単位(税抜) | ~10万円 | ~20万円 | ~30万円 | ~50万円 | ~100万円 |
---|---|---|---|---|---|
大和証券 | 2,700円 | 2,700円 | 2,700円 | 5,693円 | 11,385円 |
野村證券 | 2,574円 | 2,574円 | 1.43% | 1.10%+1,650円 | 0.946%+2,728円 |
ライブスター証券 | 80円 | 97円 | 180円 | 180円 | 340円 |
SBI証券 | 90円 | 105円 | 250円 | 250円 | 487円 |
楽天証券 | 90円 | 105円 | 250円 | 250円 | 487円 |
大手店舗型証券会社にも負けないネット証券の強み
株取引などの投資のための口座は、インターネットで取引できるネット証券会社で開設するのが主流になってきています。
大手の店舗型証券会社と比べてどのような点が強いのか、魅力を詳しく見ていきましょう。
取引ツールが豊富で便利
ネット証券で口座を開くと、スマホやPCを使って自分で売買取引ができます。
ネット証券には取引に便利なツールがそろっています。
ライブスター証券
引用元:ライブスター証券
ネット証券のライブスター証券は無料の取引ツールが充実しています。スマートフォンには「livestarS2」がiPhone版とAndroid版、パソコンにはダウンロード版「livestarR2」、ウェブ版「livestarWEB」が用意され、無料(一部条件付き)で使えるのが特徴です。
楽天証券
引用元:楽天証券
ネット証券大手の楽天証券は「MARKETSPEED」というトレードツールをもっています。
取引、チャート、板情報、ニュース、四季報、入出金など、ほとんどの機能がこのツールから利用でき、初心者からプロの方まで大変利用しやすいツールです。
これらを無料で使うことができます。
情報やツールの充実度は、大手店舗型の証券会社と比較しても引けを取らない内容となっています。
ネット証券でもサポートは充実
また、ネット証券のカスタマーサポートでは、ほとんどの会社が朝8時~夕方17時(18時まで対応の会社もあります)までコールセンターが大手証券会社と同じくていねいに相談に対応してくれるので安心です。
大手店舗型じゃなくても大丈夫?ネット証券の倒産リスクやセキュリティ対策
大手店舗型証券会社は、伝統と会社の規模に支えられた安定感が魅力です。それに比べて、ネット証券の倒産リスクやセキュリティ面はどうなっているのでしょうか?
倒産のリスクは大手店舗型もネット証券も同じ
倒産のリスクに対しての対策は大きく2つ取られています。
1つ目は資産の分別管理です。
証券会社は法律によって、預かった資産を自社の資産と分別して管理するように義務づけられており、万が一証券会社が倒産したとしても、預かった資産は別に管理しているので守られます。
2つ目は、日本投資者保護基金による保証です。
もし、万が一分別管理が守られていなくても、日本投資者保護基金により1,000万円を上限として預けている資産が補償されるという仕組みです。ネット証券や日本国内に本店、支店がある証券会社は加入を義務づけられています。
ネット証券のセキュリティ対策
セキュリティ面では、ネット証券各社はSSL(Secure Sockets Layer)による暗号化通信を使用し取引内容の外部漏えいを防ぐ対策を取っています。
仮に不正にログインされても、出金先の口座として指定できるのは本人名義に限定されているので、第三者名義の口座には送金できないようになっています。
各社のカスタマーサービスセンターへ連絡すれば、出金先口座の変更機能にロックをかけることもできます。
口座開設数で選ぶ安心感のある証券会社
今は、ネット証券がどんどん大きくなってきていて、ネット証券でも大手店舗型並みの規模になっています。
例えばSBI証券の口座開設数は、野村證券や大和証券に匹敵するほどです。
ネット証券会社の規模を口座開設数だけでは判断できませんが、多くの人に支持されていることの参考にはなるでしょう。
ネット証券を口座開設数で一覧にしてみました。
証券会社 | 口座開設数 | 詳細 |
---|---|---|
約500万 | 口座開設 | |
約320万 | 口座開設 | |
約183万 | 口座開設 | |
約118万 | 口座開設 |
大手証券会社(店舗型)のメリット・デメリット
日本の証券会社のシェアトップは、1位が野村證券で、2位が大和証券です。
野村證券は創業93年以上、大和証券は創業110年を超える歴史をもつ会社で安心感があります。
野村證券や大和証券のように、全国に店舗をもつ証券会社に口座をもつ最大のメリットは、専門知識をもった担当者が投資をサポートしてくれることです。
まずは大手2社の特徴を見ていきます。
野村證券の魅力はIPO
野村證券の魅力はIPO大規模案件の主幹事数の多さです。
証券取引所に新規に上場する株式(IPO株)は、上場後に値上がりするケースが多いため購入の際の倍率が高く、一般に購入の権利を手にするのが難しいといわれています。
このIPO株で主幹事になることが多い野村證券は、IPO株の販売数が多くなる傾向があります。
「日本郵政グループ3社」や「JR九州」のような、誰もが知っているような大規模な会社のIPO案件で主幹事を務めた実績もあり、主幹事数の多さは国内大手の野村證券ならではの魅力です。
大和証券の魅力は情報量の多さ
大和証券は、世界20ヶ国に拠点をもちグローバルなネットワークに強みがあります。
タイムリーに動画でマーケット情報を配信したり人気のアナリストが配信するレポートを読んだりすることも手軽にでき、日経テレコン21(大和証券版)では、日経各紙と1日約700本の日経速報ニュースを完全無料で見ることができます。店舗やオンデマンドで行われるセミナーも魅力があります。
大和証券は、「本格化する『貯蓄から投資の時代』に合わせた成長戦略を実施していく」と宣言し、ファンドラップなど資産運用の商品提案に強みをもちます。
大手店舗型証券会社のデメリット
大手店舗型証券会社の最大のデメリットは、手数料です。野村證券と大和証券の2社とも、手数料はネット証券と比較すると割高になっています。
全国の都市部で好立地な場所に支店を構えて、高水準な人件費という点で考えると、手数料がどうしても割高になるのは納得ですが、「コストを抑えての資産運用」という点ではデメリットです。
手数料が多少高くても、野村證券や大和証券などのリードの強い営業などに安心感を感じる人向けといえるでしょう。