はじめる前に知っておきたい!NISAのリスクと対処法

「NISAって本当にリスクはないの?」

投資を活用した資産作りを推進するために作られたNISA制度。NISAは本当に安全なのか。元本保証はあるのか。そもそも何が非課税になるのか。気になりませんか。

貯金のようにNISAを開設し、ほったらかしでよいのか心配な人もいるでしょう。NISAをはじめる前に、NISAのメリットだけでなくデメリットも把握しておきましょう。今回は、NISAにおけるリスクとNISAでのリスク(損失)を減らす方法について解説します。

  • NISAでは配当金の受け取り方法の選択を間違えると課税されてしまう
  • NISAも投資なので株価変動などのリスクはある
  • NISA口座で損失が出た場合には課税口座に比べてリスクがある
  • 損失を避けるためには少額分散投資、放置をしないことが大事

NISAは本当に非課税?

株式投資の利益には、配当金と売却益などがあり、課税口座では、それぞれ税率20.315%の税金がかかります。NISA口座は、これらの利益に対して税金がかからないというものです。

NISA口座で非課税になる利益の種類

  • 売却益
  • 配当金(株式)
  • 分配金(投資信託)
  • 解約益(投資信託)
  • 償還差益(投資信託)

これらすべての利益に対して非課税になるのがNISAの特徴ですが、株の配当金に関しては注意が必要です。NISA口座の利用に加えて、配当金の受け取り方法で「株式数比例配分方式」を選択しなければ非課税になりません

配当金の受け取りの方法は4つあります。

  • 株式数比例配分方式:配当金を証券口座で受け取る方法
  • 登録配当金受領口座方式:銀行貯金口座で受け取る方法
  • 配当金領収証方式:配当金受領証を持っていき、ゆうちょ銀行などの窓口で受け取る方法
  • 個別銘柄指定方式:株の銘柄ごとに、指定の銀行貯金口座で受け取る方法

では、投資信託の分配金はどうなのでしょうか。株式投資信託の分配金には以下の2種類があり、課税口座では「普通分配金」が課税対象となります。しかし、NISA口座では非課税となり、受け取り時の特別な手続きも不要です。

  • 普通分配金:運用益から支払われる分配金
  • 元本払戻金(特別分配金):元本を崩して支払われる分配金

NISAにおけるリスクとは

税金がかからないNISAですが、課税口座とは異なり、期間と投資金額が以下のように決まっています。また、株取引の場合、通常の課税口座では行える信用取引ができないなどの制限があります。これらの制限がリスクとまではいかなくても、期間と金額の制限がデメリットと感じる人もいるかもしれません

非課税期間 非課税枠
NISA 5年 120万円
つみたてNISA 20年 40万円

なおNISAもつみたてNISAも貯金ではなく投資です。NISAは投資である以上、以下5つのリスクが考えられます。

変動のリスク 株・投資信託の価格が変動するリスク
信用リスク 証券や債券を発行している国や企業などが財政難、経営難などで倒産、あるいは国が元本を払えなくなるリスク
流動性リスク 売買が少なくなり、取引が成立せず、売りたい時に売れないリスク
為替変動リスク 海外株の場合、為替相場によって金融商品の価値が変動するリスク
金利変動リスク 金利の変動により、債券の価値が変動するリスク

これらは、あくまでも可能性であって、必ず損失が出るというものではありませんが、投資における最低限のリスクは理解しておきましょう

それでは、一歩踏み込んでNISAで損失が出た場合のリスクとつみたてNISAの損失について確認してみましょう。

NISAで損失が出た場合のリスク

NISAで損失が出た場合は、通常の課税口座に比べてリスクがあります。期間内での損失と期間満了時の損失についてそれぞれ説明します。

期間内で損失が出た場合

課税口座の場合は、損失から利益を引き、税金を減らす(損益通算)ができます。さらに、損失から利益を引いても、損失が多かった場合、翌年から最長3年間は、利益から損失を引くこと(繰越控除)ができます。

しかし、NISA口座は課税口座との損益通算や繰越控除ができません。 利益に税金はかからない反面、損失が出た場合の税金の控除も受けられません。

損益通算 繰越控除

期間満了時に損失が出た場合

NISA口座では、非課税期間満了時になると、その時点の価格で課税口座へ払い出されます。この時に、買付け時の金額より下がっていると、買付け時の金額に満たない値上がりの範囲で売却しても実際利益は出ません。しかし、非課税期間満了時から考えると利益が出ていると見なされ、その利益分は課税されてします。このように、実質利益は出ていない、あるいは損失があるにもかかわらず、課税されるケースもあります

例えば、50万円で購入した株が期間満了時30万円になっていたとします。この時にNISA口座内で売却すれば、税金はかかりません。しかし、20万円損失が出ているので、すぐには売らず課税口座で運用を続ける選択をします。その後、課税口座内で40万円に値上がりをしたので売却すると、50万円で購入したため実質損失が出ているにも関わらず、10万円の利益とみなされ税金がかかってしまいます。

つみたてNISAにおける損失

つみたてNISAの場合、課税口座では必要となる購入時の手数料はかかりません。ただし、信託報酬(運用管理費用)はかかります。これは、たとえ1年間運用して利益が出なかったとしても差し引かれる費用です。

また、つみたてNISAもNISA同様、損益通算、繰越控除はできません。期間満了時が取得額となるため、NISA同様に、実質利益が出ていない、あるいは損失があるにも関わらず課税されるケースもあります

NISAのリスクを減らす運用方法

NISAの場合、目標値を決め、利益が出たら売却するなど放置しないことが大切です。また、株の銘柄には様々な種類があり、どれも同じ値動きをするわけではありません。値動きの違いを見て、異なる値動きをするものを組み合わせて運用することで、値下がりのリスクを抑えられます。

つみたてNISAの場合も、1つの投資信託ではなく、値動きの違う投資信託に分散して投資しましょう。安いときに買って、高く売ることができれば資産は増えます。リスクを減らすためには、高い価格で購入しないようにすることです。少額、複数回にわけて投資することにより、購入価格も平均的な価格におさえられます。

つみたてNISAでは100円から積み立てできるものもあるため、利用するとよいでしょう。放置はせず、時々投資信託の値動きをチェックして、配分の調節を行うなど、損失を減らすように心がけましょう。また、信託報酬は投資信託の商品によって異なります。信託報酬も考え、利益が出ているかどうか確認も必要です。

リスクがあるということは、それだけ利益の出る可能性があります。リスクを理解したうえで、投資をはじめましょう。

NISAにおすすめの証券会社

NISA口座を開設すると、1年間は金融機関の変更ができません。

NISAにおすすめの金融機関を選ぶポイントは、取扱商品と手数料です。
また、つみたてNISAの場合は、積立金額が最低何円からできるのか、なども考えて選ぶとよいでしょう。

以下の5つの証券会社は、NISAの取引手数料が無料、また、アプリの使いやすさや取扱商品の充実度から見ても初心者におすすめできる証券会社です。

これら5つの証券会社であればどれを選んでも問題ありませんが、NISA口座で購入できる商品は証券会社によって少しずつ異なるため、購入したい商品が決まっている人はそれぞれ比較して選んでみてください。

証券会社名 一般NISAの取扱商品 つみたてNISAの取扱商品 詳細

国内株式、投資信託、外国株式・海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託(151本) 公式HP

国内株式、国内ETF、REIT、ETN、単元未満株、IPO、PO、立会外分売、投資信託、外国株式、海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託・ETF(約120本) 公式HP

国内株式、投資信託、ETF、ETN、REIT 国が定めた基準を満たした投資信託(130本以上) 公式HP

国内株式、国内ETF、投資信託、プチ株 国が定めた基準を満たした投資信託(150本) 公式HP

国内株式、ETF、ETN、REIT、IPO、PO、単元未満株、ベンチャーファンド、投資信託、外国株式、海外ETF 国が定めた基準を満たした投資信託(130本以上) 公式HP

この記事のまとめ

このように、NISAでは大きな損失を出した場合に損益通算ができないなどのリスクがあります。できるだけ損失を少なくするためにNISAでは特に少額分散投資をするのがおすすめです。

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