ロールオーバー制度とは?NISA非課税期間終了後の対応

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「NISAの非課税期間が終了したらどうなるの?」

「ロールオーバーって何?」

ロールオーバーはNISAの特徴として知られる制度です。ロールオーバーのメリットやデメリットを踏まえ、ロールオーバーが本当に得なのか、ロールオーバーに向いているのはどんな人かについて考えてみました。

非課税期間終了後は、NISA口座で運用している商品をどのようにすれば良いのか、ロールオーバー制度を中心に、その他の対応についても紹介しています。期間終了後の運用の仕方をじっくりと考えてみましょう。

  • ロールオーバーとはNISAの非課税期間が終了した後も翌年の非課税枠に移して運用を続ける制度
  • 今後の株価上昇に期待できる場合にはロールオーバーを利用するのが良い
  • つみたてNISAではロールオーバーを利用できない
  • ロールオーバーを利用するには手続き期間内に依頼書を送付する必要がある

NISAの非課税期間が終了したらどうなるのか

NISAには5年の非課税期間があり、この非課税期間が終了したら、NISA内で運用している商品はどうなるのでしょうか。

非課税期間が終了しそうな場合に、選択肢は3つあります。まず1つ目は、非課税期間内に売却してしまう方法。購入時よりも商品が値上がりし、利益が出ている場合は、売ってしまうというのも1つの手です。

2つ目は、特定口座(一般口座)いわゆる課税口座への移管です。NISAの非課税期間が終了し、何も手続きをしなかった場合、特定口座を開設している人は特定口座へ、特定口座を開設していない人は一般口座へ自動的に移管されます。

3つ目は、ロールオーバー制度の利用です。ロールオーバーとは、簡単にいえば、NISAでの運用を続ける方法です。NISAでロールオーバーを利用すると、5年の期間に加えて5年間、期間を延長し、最大で10年間の運用が可能になります。

ロールオーバー制度とは

ロールオーバー制度
NISAの非課税期間終了後も翌年の非課税枠に所有している株式などを移せる制度

ただし、NISAは2023年までの制度です。2018年に以前にNISA口座を開設した人はロールオーバーを利用できますが、2019年に始めた人は、5年経たずに制度が終わっていることになります。2019年に始めた人は翌年の枠はないためロールオーバーはできません。

また、ロールオーバー制度を利用するには期間内に手続きが必要です。NISAの期間が終わってから手続きしようと思っても自動的に課税口座へ移されてしまうので、ロールオーバーを検討している人は注意してください。

それでは、ロールオーバーのメリットとデメリットを具体的に見てみましょう。

ロールオーバーのメリット

ロールオーバーのメリットは、非課税期間が延長できることです。

課税口座であれば、引かれる税金も含めて運用にまわせるため、運用によって得る利益も増え、課税口座と比べると、複利効果が期待できます。複利効果は、期間が長いほど差が出ます。ロールオーバーによって5年から10年に期間を延長し上手く活用すれば、課税口座での運用と比べたときの差も大きくなるでしょう。

さらに、ロールオーバーする場合は、株の値上がりで株式の価値が120万円を超えていても、購入時の価格が120万円以内ならすべてロールオーバーできます

ロールオーバーのデメリット

ロールオーバーのデメリットは、ロールオーバーした金額が120万円の枠を超えると、翌年の枠を使って新規の買い付けができなくなってしまう点です。期間を延長したからといって、新規で120万円の枠が追加されるわけではありません。あくまでも、翌年の枠に移すだけです。

ですから、たとえ120万円の枠を使い切らなかったとしても、ロールオーバー分だけ、翌年の枠は減ってしまいます。例えば、50万円ロールオーバーした場合、翌年の新規の買い付け枠は70万円です。

ロールオーバー制度は利用すべき?

NISA期間が終了した後、ロールオーバー制度を利用した方が良いのでしょうか。

ロールオーバーをすべき人

今後の価格上昇に期待できる株を持っている人は、利益に税金がかからないNISA枠で運用を続けましょう。ロールオーバーをした方が良いでしょう。

ロールオーバーをすべきではない人

  • 株価上昇が期待できない人
  • 新規で株式を購入して投資をしたい人
  • とりあえず利益を確定したい人

所有している株に不安要素があり今後価格の上昇が期待できない人はロールオーバーをすべきではありません。

なお、ロールオーバー分だけ翌年の枠を使うことになります。翌年の枠を使いたくない人、新規で投資をする予定のある人も、ロールオーバーは向いていません。 新規で120万円分の投資をしたい人は、課税口座へ移管または売却を選択しましょう。

また、とりあえずお金が必要なので利益を確定したい人もロールオーバーは向いていません。利益を確定したい人は、売却しましょう。

ロールオーバーできない人

NISAは2023年までの制度であるため、2019年に利用を始めた人は利用できません。 期間終了前に売却または課税口座への移管のどちらかになります。 なお、ロールオーバーは、一般NISAのみに対応した制度であるため、つみたてNISAを利用している人はロールオーバーはできません。

ロールオーバーの手続き方法

NISA口座を開設している金融機関に非課税口座内上場株式等移管依頼書(ロールオーバー依頼書)を提出すれば、ロールオーバーを利用することができます。書類提出の期限や手続きの手順は証券会社によって異なるため、まずは、NISA口座を開設している金融機関のホームページでロールオーバーの手続き方法を確認しましょう。

手続き期間の目安として、11月末か12月上旬頃までとしている金融機関が多いです。例えば、SBI証券の場合、2018年の手続き期限は12月7日でした。SBI証券では、WEBサイトでロールオーバーする銘柄を登録し、手続き書類を請求します。その後、郵送される書類に必要事項を記入し返送します。もしくは、書類をダウンロードし、印刷して郵送する方法でも手続きできるようです。

この記事のまとめ

NISAの期間終了後すぐに現金が必要というケース以外で、株価上昇に期待ができる場合であればロールオーバーを利用するメリットは大きいといえます。ロールオーバーの手続き期間に注意したうえでぜひ利用してみましょう。

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